デイサービス長老大学のブログ

高齢者が若者を支える。高齢者と共に未来を創る。逆支援型デイサービス 長老大学 のブログです。

「こぶて」で野鳥を捕って食べる(今は違法です)

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皆さんは”こぶて”という言葉を聞いたことがありますか?

”こぶて”とは木の枝を利用して野鳥を仕留める罠のことです。
高知でも地域によって、こぶと・くびと・くびっちょなど、様々な呼び名があります。
現在では狩猟免許や期間・区域などの規制があると思いますが、
長老大学では昔の子供遊びの文化を伝えるという目的で公開しています。
(2014/12/08 追記:高知県産業振興推進部鳥獣対策課に確認しました。
「こぶて」は狩猟免許の有無に関わらず、高知県内では全面禁止だそうです。)

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Kさん

よう、冬になったら「こぶて」というものを作って。
こぶてって、鳥をちゃんごみたいな形にして、餌を中に入れちょって。
鳥が餌をとりにきたらチャンと弾いて首を引っ掛けるという。
それやから、山に鳥がおりそうな所にこぶてを作っておいちょいて。
学校が終わったらそれを見に行くのが楽しみで(笑)
獲れちゅうか獲れとらんか。ヒヨとかツグミとか。
獲ったら毛をのけちょって、囲炉裏のフチに立てて、それにお醤油をかけて。
こぶてで鳥を獲って食べるのが一番の楽しみじゃった。

 

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Fさん

自分らが一番やったのは小学校高学年から中学生の時じゃったね。
木の実や柿の実を餌にしておびき寄せてギロチンみたいに鳥の首をパタンと挟む仕掛けで。
木の枝なんかをバネにして餌をとりにきて横に渡してある棒に触ったらバシッと落ちるように仕掛けをつくって。
それで首を挟むのよ。それでもうイチコロよね。
それと、水罠といって。
鳥というのは大きな流れのあるところでは絶対に水を飲まんのよ。
ほんとチョロチョロとした流れとか、水たまりで水を飲むのよ。
谷の横に水たまりをこしらえて、そこを囲って罠をしかけて首を引っ掛けて捕るという。
その水罠というのは、だいたいは鳩じゃね。鳩か山鳥。

-その鳥というのは食べるんですか?


それはもちろんよ(笑)
自分で毛をむしって焼き鳥よ。
中学校が終わったら仕掛けを見て回っておったわ。
たいがいは何羽かは獲れちょったね。
自分らは罠を20箇所ぐらいしかけちょったね。毎日たいがい獲れちょった。
1羽の時もあれば、5,6羽かかってることもあったし。
鳩はね、毛をむしったら案外食べるところがあってね。
味はツグミとか青鳩が自分らが食べてた中ではおいしかったね。

-鳥を取る時期はいつ頃でしたか?


これから、11月から春2月位までじゃね。
冬の間の楽しみじゃったね。

そしたらそれを買うてくれるところがあったんよ。
近所には旅館があって、毎日お客(宴会)をやっちょってねえ。
よおけ獲れた日は旅館なんかに持って行ったらちょっとした小遣いになっちょたねえ。

 


鳥を捕まえることは、高知県嶺北では子ども達の冬の遊びの定番だったようです。
魚捕りの技術は今の子ども達にもなんとか受け継がれていますが、
鳥を捕まえる技術は法律などの関係もあり、今はほぼ途絶えています。
とても貴重なお話だと思いました。
自然環境の保護と文化の継承のバランス考えた、年齢や地域を限定して解禁した「昔遊び特区」などがあっても面白いかもしれません。